Beyond TheBook

2024.4.5Ver2.4リリース!

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物流情報誌「Daily Cargo」様にご掲載いただきました





2021.10.27

ITサービスやソフトウェア開発のフォーカスシステムズ(東京都品川区、森啓一社長)は10月から、中小フォワーダー(FWD)をターゲットとしたクラウド型の案件管理サービス「Beyond TheBook」の販売を開始した。荷主・貨物情報、インボイス、アライバルノーティス等書類の各種データを紐付けてデジタルに保管・共有・管理できるもので、保管データを利用した書類の自動発行、顧客との情報連携も可能。月額のリーズナブルな価格で利用できるのが特徴だ。開発企画には荷主企業で輸出入業務を担当していたスタッフが携わっており、FWDとのやり取りで得た実体験から、中小FWDのデジタル化をサポートするねらいで開発したという。

■実体験から効率化サポート

 Beyond TheBookの主なサービス機能は(1)案件管理(2)概算見積(3)請求書の自動発行(4)チャット機能――となっている。貿易・輸送書類データの保管・管理をベースとした(1)では、輸送案件ごとに貨物・荷主情報、書類データ、輸送にかかるコストや売上明細の一元管理ができる。コメント機能も備えており、留意点のメモなど独自の使い方も可能。写真などを添付することもでき、ダメージ発生時や荷姿の共有などにも使える。さらに同機能は任意で顧客と一部共有でき、大手FWDが独自システムを介して提供するような情報連携が可能となる。

 (2)、(3)は保存・蓄積されたデータから自動で作成でき、業務の簡素化につながる。また、(4)では電話やメールで行っていた顧客とのやり取りを簡素化できる。

 フォーカスシステムズは新サービスの提供により、中小FWDや業界全体のデジタルトランスフォーメーション(DX)をサポートしていくとしている。プロジェクトに携わる、デジタルビジネス事業本部エンジニアリング事業部テクニカルエンジニアリング部の髙畠正和プロダクトマネージャーは貿易商社で輸出入業務を行っていた経歴を持つ。前職の会社は従業員約60人規模で独自の物流部門がなく、輸出入業務はFWDに大部分を委託する体制だったという。大手から中小のFWDとやり取りする中、中小FWDは細かな提案や柔軟な対応などの面で付き合い易い反面、情報連携やデータのやり取りに課題もあったという。「中小荷主の貿易ビジネスを支えるためには、中小のFWDをサポートする必要があると感じていた。中小FWDがデジタル化できれば、荷主もより業務負担を軽減できるなどメリットを得られる」と、開発のねらいを説明する。

 新サービスは2022年3月までに100件の受注を目標としている。中小FWDがいかに利用し易いサービスにするかを重視して料金などを設定しており、利用の手軽さを売りに販売を進めていく意向だ。料金は手軽に利用できるよう売り切り型ではなく、サブスクリプション制を採用。月3万円から、初期費用は20万円で利用できる。同様のシステムをFWDが自社で開発する場合、初期費用として数百万円かかる他、保守や更新費用、場合によって外部のコンサルティングサービスが必要になるという。また、SaaSで提供することでITやシステムに関する知識やノウハウが不足する中小FWDでも使用しやすいかたちとなっている。

 テクニカルエンジニアリング部の齊藤陽介部長は「安価かつ簡易的に業務のデジタル化が可能になるだけでなく、データを活用した営業提案もできるようになる」とサービスの活用例を説明する。クラウド上で蓄積・管理された顧客ごとの輸送データからそれぞれに適した輸送案を提案したり、データを活用して自社サービスの付加価値を高めたりといった取り組みも可能になるという。「FWDの経営層にメリットを提示して、利用拡大を進めていく」との方針だ。

 また、今後の展開としては22年の改正関税法施⾏にともなう電⼦帳簿保存法への対応も計画しており、貿易・物流業界に根深く残る紙文化からの脱却(ペーパーレス化)にもつなげていきたいとしている。


出典

フォーカスシステムズ 中小FWD向けで、案件管理システム提供
(2021年10月22日)

株式会社海事プレス様が発行する物流業界紙「Daily Cargo」にBeyond TheBookが取り上げられました。上記記事を転載いたします。
尚、記事は海事プレス社の承認を得て掲載しております。

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